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22.1.24

ユーザーズボイス

新しいチャレンジがしたくてドローンを導入。今ではあって安心という存在になっています

マニュアル機は自分には向かない。だから完全自動飛行のP30を選んだ。
赤井川村で水稲栽培を行っている石川隼人さん。23haの作付面積は赤井川村で最大を誇ります。そんな石川さんは2021年より営農にXAG社の散布用ドローン「P30」を導入されています。もともとデモフライトなどを見てドローンに関心を寄せていたという石川さんは、ドローンを使って米の品質向上のために新しいチャレンジをしてみたいと以前から考えていたそうです。「ドローンがあれば自分で考えて行動できますからね、これから稲わら分解促進材の散布や葉面散布などに活用していこうと考えています」と今後への期待が膨らみます。既に実感されているドローンのメリットもあります。それは水稲防除のコスト削減です。「自分のところだけでは面積的にコスト高になってしまいますが、同じ赤井川の3軒の農家さんの水田でもP30で防除を行って稼働を増やせたので、反当コストは無人ヘリコプターでの防除を委託していたときよりも抑えることができました」と導入効果を教えてくださいました。
数ある散布用ドローンのなかでP30を選択した最大のポイントは完全自動飛行である点だと石川さんはいいます。「ドローンの操縦がどのようなものか経験してみるために、市販のドローンを購入して飛ばしてみたことがあったんですけど、接触や墜落をさせないようにと神経を使って、20分ほどでクタクタになりました。それで、自分には自動飛行タイプじゃないと無理だと悟りましたね。そんなことを考えていたときにXAGからP30が出て、迷わず決めました。ちょうど経営継続補助金も採択されたので全てのタイミングが良かったです」

 

 

散布ができたのはアカデミー後のOJTのおかげ。
P30の操縦ライセンスを取得するためのアカデミーを「今後の自分にとって大切なことだから集中して受けましたよ」と振り返る石川さん。無事にライセンスを取得されましたが、それでも不安は残っていました。「実際に自分の圃場でフライトさせるまで期間があきましたので、正直1人で農薬散布をするのは無理じゃないかと思っていました。うまく実践できたのは、散布前に行ってもらった実地でのOJTがあったからです。私の場合は2回来てもらいましたが、一緒に圃場登録からフライトまでを確認することが出来て本当に助かりました。どの業者からドローンを購入するか検討した際にも、このアフターフォローの手厚さが大きな決め手でしたね」
こうして無事にP30で散布を行うことが出来た石川さん、フライトまでの設定などはもう心配ないそうですが、運用してみて感じた課題もありました。「2021年の夏の暑さが原因で通信不良が発生しました。対処の仕方がわかったので最終的には大丈夫でしたが、思いがけない事象が起きたときには、どうすればいいのかわからずに時間が取られてしまいました。対処方法さえわかっていれば良いのですが、そこに躓いてしまう方は私以外にもいらっしゃるかもしれませんね」

 

 

これからも地域の農業を守りたい。
赤井川村はカルデラ地形で風が少なく、余市川がきれいな水を運んできてくれる美味しいお米がとれる地域です。米作りにとって良い環境ですが、担い手不足という大きな課題を抱えています。「せっかく美味しい米が作れるので、なんとかこの地域の水田を守っていきたいと思っています。離農者が増えて遊休地が増えてしまうと水をひくことも大変になりますから、続けられる人だけ続けていけば大丈夫という問題でもありませんからね」と話す石川さんは、地元の小学校でお米の炊き方教室を開いたり、農業体験の受入れも積極的に行っています。また、蘭越町で開催される「米-1グランプリ」へのエントリーを続け、決勝に残ることも難しいと言われる「米-1グランプリ」で2021年には2度目の準グランプリを受賞されました。これらの活動は“この地域の水田を守っていく”という思いでつながっています。「米-1グランプリに出ると、他の地区の米農家さんや業者の方との出会いがあって、色んな情報交換ができるのがいいんですよね。それに、勝ち上がっていくとメディアなどからも反響があります。少しでも赤井川の認知度があがってほしいですね。そして、1人でも環境の良い赤井川で農業をやりたいという人が出てきてほしいと思っています」
地域の農業を守っていくために、法人化して雇用を創出しながら大規模化することも考えている石川さん、ドローンを活用してこれからも新しいチャレンジは続いていきます。